土を生かす1

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まったく関係ないのだけれど、車のフロントがらすに

おしつけられたタコ人形・・・。

 

今日は土壁のお直しについて

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古い家なので基本的に壁は土壁で出来ています。

改装中、もうあまりにも傷んでいる部分は解体して

現代的な壁をつくりました。

 

でも、土壁はいちから作るととても手間のかかるもの。

なのである程度なおして使えそうな部分は修復しました。

 

土地や風土、人によってそのやり方は様々なようなので、

いま自分達がやっているやり方をここでは書いていきますね。

 

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土壁は、

竹で編まれた小舞。そこに肉づけされた荒壁、そして中塗。

最後にしっくいなどの仕上げをします。

町屋などでは中塗仕舞といって、土の色そのままで壁としている場合もたくさんあります。

 

まず、壁の状態を確認します。

手で押してぶかぶかするところとか、はがれているところを確認します。

ここでぶかぶかしているのは、土壁の骨である、小舞とよばれる竹の格子状のものと、

肉である土が剥がれている、外れている場合起こりうるようです。

本来は、一度土を全部はずして、小舞の状態をチェックするようですが、

簡易な補修として、ここではビスで土と貫板(小舞をささえる板)をとめてしまいます。

 

次に、傷んでいるところを補修です。

補修する材料は、荒壁土とスサと水を混ぜたもの。

日数が経つとこんな色になって匂いもでますが、これが良い状態です。

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こいつを鏝を使って塗って行きます。

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この後に、寒冷紗(割れをふせぐネット)を伏せ込んで中塗になります。

これは違う回にて・・・。

 

この状態で最低一週間以上は養生します。

 

とにかく、土壁は時間と手間がかかる。

ほとんどなくなるのもこういう手順を追っているのを目の当たりにするとよく分かる。

蔵や城なんてもっと壁が厚いから、少しずつ土を塗って、乾かして、

そんな事をするから、壁だけで半年や一年をかけて作られている。

もう現代的スピードからすると考えられない。

 

時間をかけることだけがいいとは思わないけれど、

そういったものが無くなってしまうのはもったいないと思うのだ。

 

※ちなみに、土壁補修に関しては、

DIY用の素材を販売しているここでの説明も分かりやすいです。