羊に包まれる日。

今日のテーマは「羊」です。

といっても家に羊を飼うわけでもなく、
家に必要な素材、断熱材のお話です。

断熱材には、大きく分けて何種類かあるのですが、
最近、徐々に増え始めている天然素材系のひとつです。
天然素材系の大きな特徴としてあげられるのが「調湿作用」です。

この調湿作用がない断熱材だと、きっちりと断熱材を壁なり床なりに、
閉じ込めてあげないと、温度差をおこす隙間などが原因で、結露する
という恐ろしいことになります。

細かい事はさておき、断熱材そのものが、
湿気をはいたり吸ったりしてくれるので、断熱しつつ、
結露が起きにくいということです。
もうひとついうと、多少施工が甘くてもOKということです。

セルロースファイバーという新聞紙のような素材のものも
かなり良いものらしいのですが、これは大きな設備が必要なので、
今回は、羊の断熱材「ウールブレス
を採用しました。

さて、敷き込みの手順です。
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以前組んだ「大引」という軸に、透湿・防水シートという白い紙を敷きます。
その上に「根太(根太)」という木を300mmピッチでさらに格子状に組みます(写真中)。
この白い紙は、水滴は通さないけれど、湿気は通す優れもの。

この素材を選ぶときにいろんな本や話を聴いても皆一様に意見が違う。
きっと正解はないのだと思うし、風土・気候によって色々なのでしょう。
昔の土壁や無垢の木と同じで、吸ったり吐いたりが一番じゃないのかなというのがいちようの結論で、湿気をとにかく動かすんです。

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いよいよ敷き込みです。
↑写真のロールになっているのが、羊さんです。
施工はシンプルで、根太の間に隙間のできないように挟み込んでいくだけ。

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全部敷き込んだら、さらにサンドイッチするようにさきほどの白いシートを。
その上から、構造用合板を敷き詰めたら床の下地の出来上がり!

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パズルのようにうまいことはめていきます。

これで、家は羊さんに守らております・・・。